​ Web時代の新しい消費者行動モデル(AISCEAS)

今日はWeb時代の新しい消費者行動モデルの話をします。

このトピックに興味を持ったあなたは、AIDMAやAISAS等の消費者行動モデルを理解されている方だろうと思いますが、今一度復習しておきたいと思います。

 

AIDMAとAISASの詳しい説明は省き、図だけ載せておきます。

今の世の中、Web無しではほとんどの人が生活に困るくらいにWebが生活に浸透しており、何か調べる時や買い物をする際にはほとんどの人がWebサイトを検索する「Web時代」になっています。

そのようなWeb時代の消費者行動モデルが「AISCEAS(アイシーズ)」で、以下のような流れになっています。

Web時代のAISCEASモデル

  • Attention(認知)
    主にSNSなどのメディアやWeb広告で商品を知る。
  • Interest(興味)
    商品に対する興味関心を抱く。
  • Search(検索)
    ネットで検索して商品に対する情報を集める。
  • Comparison(比較)
    ネットでその商品だけでなく類似する商品情報も集める。
  • Examination(検討)
    クチコミなどを参考にどの商品にするか検討する。
  • Action(行動)
    商品を購入する。
  • Share(共有)
    ソーシャルメディアで感想をクチコミとして共有する。

このAISCEASでは、消費者の行動を3つの段階に分けて考えます。

  1. 認知段階:Attention、Interest
  2. 比較検討段階:Search、Comparison、Examination
  3. 購入段階:Action、Share

次に、この3つの段階で行うマーケティング活動をまとめると、以下のようになります。

 

認知段階:Attention、Interest

認知段階における接触メディア...

(ROIを継続測定 → 広告投下目的の明確化。)

  • テレビ広告:圧倒的認知率、検索にかかりやすいコピーを開発。
  • その他マス広告:新聞・雑誌・ラジオ・OOHなどを補完媒体として活用。
  • 広報活動:ユニークな商品・サービスは、ニュースになりやすい新聞、雑誌などの情報として取り上げられると有効 → 無料懸賞サイトの有効活用。
  • ネット広告:バナー、テキスト広告などをメディア力のあるサイトで展開。
  • 企業サイト:訪問者数×滞在時間×リピーター数で自社メディアとして機能させる。
  • メール広告:パーミッションを取った会員にメール告知。
  • モバイル広告:常に携帯しているメディアであり、アクティブユーザーにアプローチ。

比較検討段階:Search、Comparison、Examination

比較検討段階における接触メディア...

(この段階で初めてブランドの「顔」が見えてくる。)

  • リスティング広告:検索ワードと広告文を随時検討・改善することが重要。
  • その他ネット広告:行動ターゲティング広告、コンテンツマッチ広告など。
  • 企業サイト:直帰率を下げるランディングページと滞在時間を延ばすコンテンツ開発、他社との優位点を明確に伝える工夫が必要。
  • カタログ、DM:ゆっくり比較検討でき、リーズニングが伝わる。
  • 価格・商品比較対策:価格コム、各種サーチなどで負けないブランド力をつける。
  • blog対策:ブランド力をつけるには、消費者との対話が重要 → インタラクティブ・コミュニケーションによって信頼を醸成する → 更新性が高く常にフレッシュな情報発信が可能 → 検索エンジンにかかりやすい。
  • SEO対策:ログ分析からコンバージョンが取れる導線の発見や、ランディングページを見直し、改善することが重要。

購入段階:Action、Share

購入段階以降における接触メディア...

  • お客様の声:インターネットが普及して、一番大きく変化したポイントであり、購入アクションを起こす生活者はこれを参考に意思決定するケースが多い。価格コム・楽天・旅行サイトなどの書き込みは重要なブランド強化の材料になる。
  • 顧客対応力の強化:自社サイトに「お客様の声」を反映させることにより、顧客と直接話す機会を創出。
  • CGM(Consumer Generated Media)対策:お客様相談室、お問い合わせなどにおもてなしの心を持って対応できる仕組みづくりが重要。自社ブランドがどのように認識されているかを定期的にチェックし、ブランド改善に役立てる。(国内CGMの代表例:国内の大手レシピサイトの「クックパッド」)