経営者の悩みに対するコメント

あなたが経営者または営業責任者であれば、こんなことで悩んでいませんか?

  1. お客様が製品やサービスを理解してくれなくて思ったように売れない
  2. 「モノ」を売り続けないと収益を確保できない
  3. そもそもマーケティングを理解していないのでマーケティング戦略と呼べるものが無い
  4. サービスの提供方法が属人的でお客様満足度のバラツキが大きい
  5. お客様の満足度がイマイチでリピートにつながらない
  6. お客様のアフターケアが出来ていない

これらの内容は、私が今までにお会いした企業経営者や営業担当の方々から伺った代表的なお悩みです。

どの経営者の方も営業の方も、お客様に真摯な態度で接し、懇切丁寧な製品説明、プレゼンテーション、および製品デモを行っているのに、なかなかクロージング出来ないとおっしゃいます。

 

何故でしょう?

 

何故なのか、理由は https://www.hitbiz128.com を見ていただくとして、私からのコメントを以下にまとめておきます。完璧な解決策としての回答ではなく、あくまでもコメントです。


1. お客様が製品やサービスを理解してくれなくて思ったように売れない

  • お客様が製品やサービスを理解してくれない典型的な例は、あなたや営業の方がお客様のニーズは理解していても「5段階の意識レベル」を理解していないからです。
  • もう一つの例は、製品やサービスの機能ばかり説明して、その機能がお客様にどのようなベネフィットを与えるか、と言う説明がスッポリと抜けてしまっている場合です。
  • 5段階の意識レベルとは、お客様の購買行動の心理的な側面を表します。
    1. 営業の話を聞かなくても、初めから買うつもりのお客様
    2. とりあえず確認の意味で営業の話は聞くが、初めから買うつもりのお客様
    3. 買っても良いと思っているが、まだ迷っているのでまわりの様子や営業の話を聞いてから最終判断するお客様
    4. その製品やサービスが、自分たちのニーズに合うのかどうか気がついていないお客様
    5. 現状を頑なに守り通し、新しいものや人の意見に耳をかさないお客様
  • 意識レベル1と2のお客様は製品やサービスのベネフィットを理解していると考えられるので、お客様のまだ知らない機能や使い方を話せば、営業の現場は盛り上がるでしょう。しかし、レベル3のお客様には背中を押すようにベネフィットを繰返し説明し、自ら購買行動に出られるようにしてあげるべきです。レベル4のお客様に対しては、その製品やサービスを買うと自分(会社)がどのように変わるのか、ストーリーを語ってあげないと理解してくれないでしょう。レベル5のお客様は、レベル4と同様にストーリーを語れば振り向いてくれる可能性はあるかもしれませんが、実際の営業現場でこのようなお客様に接することはないと無いので、無視して良いでしょう。時間の無駄になりますから。

2. 「モノ」を売り続けないと収益を確保できない

  • あなたの会社が消費者相手に、コモディティな食べ物、生鮮食品、および消費財を扱っている会社であれば、モノを売って収益を得ることがビジネスモデルです。さらに収益を増やしたい場合は、クーポン券の発行や時間帯によるディスカウント、クロスセルやアップセル等、消費者をその製品にロックインするサービスの仕組み作りが必要になります。
  • お客様が一度買ったらしばらくは買う必要のないIT関連製品や家電製品の場合は、日々の利便性が向上するような「サービス」を考え新たな収益の柱を作るべきです。この場合のサービスは多岐にわたるため、説明は省略します。
  • 自動車や住宅産業のようにハイエンドなモノを売っている場合は、お客様と定期的にコンタクトを取り信頼関係を維持し、紹介が得られるような働きかけが必要でしょう。

3. そもそもマーケティングを理解していないのでマーケティング戦略と呼べるものが無い

  • まさにワンマン社長のKKD(勘と経験と度胸)で会社運営しているわけですね。「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」と言われているように、少しマーケティングを勉強して考え方を改めましょう。
  • まずは自社の強み弱みをSWOT分析し、自社の置かれている立場を理解しましょう。その後は、弱みをどうすれば強みに変えられるのか等の深掘りを行い、その結果からマーケティングの指針を作るところから始めましょう。
  • 今、ドキュンと胸を撃たれた方は、是非ご相談下さい。

4. サービスの提供方法が属人的でお客様満足度のバラツキが大きい

  • サービス・マーケティングの専門用語になりますが、サービスは目には見えませんが構造があります。まずは、この構造をサービス提供者は理解する必要があります。
    1. コアサービス
    2. 促進的サービス
    3. 支援的サービス
    4. 臨機応変サービス
    5. 潜在的サービス要素
  • サービス・マーケティングの7PのProcessで定義されるフレームワークとなりますが、どのような手順でサービスを実施するか、その時の注意事項は何か、その時のお客様の反応はどうか、このような手順がサービス提供者の間で事前に共有されていないと、いつまでたっても属人的なままで、結果として残念なサービスになってしまいます。
  • サービス提供者の従業員満足度や権限委譲にバラツキがあると、サービス提供者のやる気にも影響を与え、結果としてお客様に対する態度に表れることがあります。属人的云々の前に、従業員満足度を見直しした方が良いかもしれません。
  • サービス業では、顧客満足度の向上が第一と思っているかもしれませんが、その前に従業員満足度の向上が必要です。経営者のあなたは理解していますか? もしもドキッとしたら、お会いした時に「サービス業のプロフィット・チェイン」のお話しをさせて頂きます。

5. お客様の満足度がイマイチでリピートにつながらない

  • 顧客満足度は、お客様の事前期待とサービス提供過程で決まる、と言うことをご存知でしょうか?
  • これは「モノ」でも「サービス」の販売でも同じです。モノやサービスを買う場合、何らかの期待を持っているから買うわけです。モノの場合、サービス提供過程は営業の過程、買った後のユーザサポートの過程が該当します。サービスの場合は、レストランでコース料理を注文した時の事を想像すれば分かると思います。飲み物や料理が出てくるタイミングや、ウェイター/ウェイトレスの仕草がサービス提供過程です。
  • 人はサービス提供過程で満足/不満足を感じます。食べ物屋さんの例になりますが、お客様が満足するか否かは以下のようになります。
    1. 事前期待より大きな満足感 ⇨ 感動のサービス ⇨ お客様はまた来てくれる
    2. 事前期待とそれほど変わらない満足感 ⇨ 印象が薄いサービス ⇨ 他に良い店があればお客様はそちらに流れる
    3. 事前期待を下回る満足感 ⇨ 残念なサービス ⇨ お客様は二度とそのお店を利用しない
  • お客様の事前期待はコントロールできませんが、サービス提供過程でお客様に与える満足度はコントロールできます。高い満足度をお客様に与えるためには、やはりProcessのフレームワークを利用することで「感動のサービス」を提供できるようになります。

6. お客様のアフターケアが出来ていない

  • 新規顧客開拓には、既存のお客様をケアする7~8倍のエネルギーが必要である、と言うことをご存知でしょうか? 既存のお客様をどうケアするかはこれから考えるとして、営業担当者の負担を減らし顧客生涯価値から収益を高めるためにも、既存のお客様をケアすることはどの企業でも喫緊の課題です。
  • お客様の数が多く、各営業担当の方々がご自分のお客様を回れない場合は、ダイレクト・マーケティングの手法を用いて顔写真入りのレターでご挨拶状をお送りするのも1つの手です。会社からのご挨拶状ではなく、担当者の顔写真入りのレターを使うところがポイントです。お客様は営業担当の方の顔を忘れているかもしれません。
  • 一般論としては、CRMのソフトを導入し定期的にメールを送るなり、今まで受けた質問内容をベースとした現状お伺いのメールなりレターをお送りするのがベストかもしれません。
  • 宿泊業や飲食業の場合は、積極的にFacebook等のSNSを活用して情報発信し、マイフレンドになって頂いたお客様と日常的に関係を深めることもできます。また、Facebookマイフレンドの方には割引料金を適用するなど、SNSを活用した新たなサービスの仕組みも作れて、アフターケアに貢献することでしょう。